環境生活委員会で、博覧会におけるアイヌ差別の歴史について質問しました。
4月13日から開催される大阪万博で、アイヌ文化を対外的に発信するとしてアイヌ舞踊等が披露されます。一方で、「大阪万博には複雑な思いがある」という参加者の声の背景にあった人類館事件。ご存知でしたか?
1903年に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会の民間パビリオンとして設置された「学術人類館」で、アイヌ民族などが生身で展示されていた事件について、道の見解を質しました。
「ヒューマンズー(人間動物園)」と呼ばれるアイヌ差別。大阪内国博だけでなく、日英博覧会や、1918年に開道50年として開催された北海道博覧会に連動して新聞社が開催した「児童博」でも同様の展示がされていたというので驚愕!
札幌市大通西2丁目のアイヌ館という展示施設に日高アイヌの酋長夫妻を迎え、生身のアイヌの日常生活そのままを展示。「札幌遊園地新興行地」内に「矢野動物園」と「アイヌ団」がともに配置されるという無神経な展示方法、動物園と同じ枠組みの中で本人たちの意思と関係なく、「北海道の象徴」としてクマとともに見世物にされるアイヌの姿が見いだされるとした論文も紹介。
アイヌ政策を担う道には、こうした史実、差別の実態を探し出し、記録し、保存し、伝える必要があります。複雑な思いを持たずに舞踊披露できるよう万博協会に要望していただきたいです。